こあらんたん

うつ病の闘病記録と公務員試験などについて

いじめやパワハラに苦しむ人へ

 パワハラやいじめは、加害者が優勢にあるように見えることから、被害者が「自分の何が悪かったのだろう?」と思考させるように仕向けていると言えるだろう。  そのような状況が続くと、被害者側には自分に対する無価値感を植え付けられたり、自己決定権が奪われてしまう。  そうなる前に、自分を愛してくれていたものを思い出すようにしてみてほしい。  家族でもいいし、小学校や中学校の友達でもいい。幼稚園の先生や顔見知り程度の図書館の先生でも良い。  あなたに被害を与えてくる現在の集団とは関係のない、あなたがあなたらしくいられたころに紡いだ関係性を思い出してほしい。  きっとあなたは受け入れられてきた経験があるはずだ。  あなたを受け止めてきた人に、自分の今の苦しさを伝えるのは抵抗感があると思う。  でも、あなたを信頼しているからこそ、あなたがいま何故辛いのかを正直に言ってもらえることで、安心する人もいる。  そうして、あなたが被っている現在のパワハラやいじめを「理不尽だ」と客観的に怒ってくれたなら、苦痛がわずかに和らぐはずだ。  もしも過去に相談しやすい人がいなかったり、昔の知人に話すのに弱みを見せるようでどうしても嫌だと抵抗がある人は、精神科医臨床心理士スクールカウンセラーを頼ってみてほしい。  専門家はあなたの心の苦痛に向き合ってくれて、客観的な意見をくれるだろう。  一人で抱え込むことこそが、加害者の目的だ。  加害者の思った通りにさせてはならない。  あなたは唯一無二の大切な人なのだから。

うつは甘えという言葉

 「うつは甘え」という言葉をよく聞くと思う。この精神論は、うつ病の原因をその人に求める考え方だといえる。

 私は、この言葉は呪いだと思っている。

 実際に私がうつ病に罹患して感じたのは、うつ病は精神論の範疇に留めておけない、非常に厄介な病だということだ。

 言い換えるなら、一過性の脳機能低下という、身体と精神の双方を蝕む病だと言える。

 

 どれくらい辛いかと言うと、二日連続で徹夜した後の夜が永劫に続く感じ。

 これまでできたことが段々とできなくなっていくのである。

 うつ病が生じる背景として、本人の気質や伝達物質不足なども指摘されてきたが、恐怖が持続的に与えられることで扁桃体が過剰な反応を示し、客観性や理性を司る前頭前野の働きを低下させるというメカニズムも提唱されている。

 要するに、患者さんが自身の力で乗り越えられないほどの恐怖体験の積み重ねが、うつ病のトリガーになっている可能性が示唆されている。

 

 そのため、もしも「うつは甘え」という言葉を用いる人がいるなら、うつ病のトリガーとなった恐怖体験を肯定し、判断力の鈍った人に「これくらいのことに抵抗できなくてどうする」と蔑んでいると言えるだろう。  

 

 ポケモンで例えるならば、HPを使い果たしたポケモンに「体力がなくてどうする」と叱咤しているようなものである。

 

 その前にアイテムで補給したり、相性を考えたり、進化させたりする必要があるのに、ポケモンだけに原因を求めるのはお門違いだと思わないだろうか。

 

 うつ病における多重的な原因を考えられるような社会が醸成されることを願ってやまない。